海外の年間カレンダー‐外国人社員の一時帰国|【外国人雇用の基礎知識】

海外の年間カレンダー‐外国人社員の一時帰国|【外国人雇用の基礎知識】

外国人社員への配慮として、社員が帰郷のための一時帰国で長期休暇を取得しやすいように、柔軟な休暇制度を設ける会社が増えてきています。

例えば、中国人社員がいる場合、日本が正月の間は中国の現地事務所に出向(一時帰国)、通常勤務を行い、中国が旧正月(2月初旬前後)の間に休暇が取得できるよう配慮しています。

すべての会社が外国人社員に対して、同様の一時帰国の配慮が出来ればよいですが、もちろんそれは、企業規模、組織体制、雇用制度(在留資格)によってできることは限られてきます。

しかし、諸外国の文化・習慣を理解し、一時帰国に十分な休暇支給ができないまでも配慮した声掛けなどを行うことで、雇用者の異文化理解、外国人社員の気持ちをぐっと掴むことができるかもしれません。

諸外国の年間スケジュール(休暇)について、解説します。

祝日が多い?日本のカレンダー

外国人が日本に来て驚くのは、「働きすぎ」の日本人の印象とは結び付かない、 「祝日」の多さです。毎年若干の変動があるといえど、日本では1年間に17日間程度の祝日がありますが、諸外国は10日以下であることがほとんどです。

日本の年間行事、祝日について、外国人社員に紹介したいときは、以下の記事をご活用ください。(ベトナム語のみですが、言語タブから対訳が読めます)

日本の祝日・カレンダー(日本語)
日本の祝日・カレンダー(ベトナム語)

世界のカレンダーに目を向け、国によっては宗教的な背景を持ち大切な意味を持つ祝日もありますから、外国人社員の文化を知るきっかけになれば幸いです。

年末年始

期間:12月末から1月始め

年末年始のお休みは、いわゆる西暦のカレンダーを使う国々で祝日とされることが多いです。しかし、日本のように12月28日頃~1月5日までという長い期間で休む国は少なく、12月31日と1月1日は祝日、1月2日からは「お休みムード」がきっぱり終わることが多いです。

旧正月

期間:およそ、2月前後、約1週間(土日を含む) ※旧暦により毎年変動

アジアを中心に旧正月を基準に長期休暇とする国はたくさんあります。中国、台湾、韓国、ベトナム、シンガポールなどがこれにあたります。旧暦では新暦と1年の数え方が異なるため、この旧正月期間は毎年少しずつズレます。その年の旧正月については、都度インターネットで調べる必要があります。

イースター(復活祭)

期間:2020年は4月10日から13日の4日間

イエス・キリストが復活したことを祝うための休暇で、キリスト教信者が多い欧米圏において祝日とされます。アジアでも、香港やシンガポールでは祝日となります。

清明節

期間:およそ4月初旬ごろ ※旧暦により毎年変動

春分の日から15日後の祝日です。中国では清明節にお墓参りや宴会をして、先祖を思いながら食事を楽しむ習わしがあります。この連休で母国から家族が日本に遊びに来る、など考えられます。

ソンクラーン(タイ王国)

期間:4月13日から4月15日

タイの旧正月で、ミャンマー、カンボジアなどにおいても同様の祭日があります。

ソンクラーンとはタイの正月で、太陽の軌道が12ヶ月の周期を終え、新たに白羊宮(おひつじ座)に入る時期を祝うもの。もともとソンクラーンには仏像や仏塔へ、さらに家族の年長者などの手に水を掛けてお清めをするという伝統的な風習があり、近年はそれが転じて街の往来で通行人どうしが水を掛けあって楽しむ「水掛け祭り」として知られるようになりました。

引用元:タイ国政府観光庁公式サイト

労働節(メーデー)

期間:5月始め

世界各地で行われる労働者の祭事で、80か国以上で祝日とされています。中国、韓国、ベトナム、シンガポール、フィリピン、タイもこれに同じです。

レバラン(ラマダン/断食)

期間:4月~6月※イスラム歴により毎年変動

日の出から日没までの間、ムスリムの義務の一つ「断食」として、飲食を絶つことが行われます。インドネシアでは、この期間の勤務時間など変則になっている場合があり、注意が必要です。ラマダン明けの長期連休は約7日間で、インドネシアでは1年のうちで最も長い連休とされています。

中秋節

期間:10月1日~

毎年、旧暦の8月15日に行われる名月を賞する中国の習俗で、香港、台湾、ベトナムでも同様の祭事があります。。中国4大伝統祭日の一つであり月餅やくだものを食べます。

国慶節

期間:毎年10月1日~(7連休)

中国の建国記念日であり、香港、台湾もこれに同じ祝日があります。

クリスマス

期間:12月25日~28日

欧米諸国を中心に、キリスト教圏では、祝日とされることが多いです。アジアではキリスト教信者が90%以上であるフィリピンをはじめ、祝祭日とする国がほとんどです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

各国の連休事情をふまえ、母国から友人や家族を日本に迎え入れる、または母国に一時帰国を希望することが考えられますので、なるべく柔軟に有給休暇の取得など対応できるようにしてください。

また、会話のきっかけとして、年間スケジュールの話をふまえて、本人がどのような祝日の過ごし方をするのか知ることは、雇用者と外国人社員にとって、良い情報交換になるはずです。

各国の詳しい祝祭日に関する情報はこちらをご参照ください。

【保存版】世界の祝日・休日・連休カレンダー 2020(ホテルバンク)

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