次世代採用のキーワードとして、次世代採用ナビでは「採用管理システム(通称:ATS)」に関連した情報をこれまでに配信しております。今回はすでに多くの企業で導入実績のある採用管理システム(ATS)のサービスをより具体的に取り上げ、機能や価格を詳しく比較、その違いや特徴、おすすめできるポイントを解説します。
次世代採用ナビでは、採用管理システムの比較記事を掲載しておりますので、「採用管理システム(ATS)」カテゴリから記事をお読みください。
今回ご紹介するのは、スクラム採用を実現できる「HERP Hire」(株式会社HERP)と、採用企業の9割以上が採用業務の負荷軽減を実感し、約4割が導入前より優秀な人材を確保できたと回答している「HRMOS採用管理」(株式会社ビズリーチ)の2社サービスを比較します。
採用管理システムとは
採用管理システムとは、(Applicant:応募者、Tracking :追跡、System:システム)の略で、具体的な機能として、
- 求人作成及び投稿
- 応募情報管理
- 候補者情報/選考進捗管理
- 面接日程調整
- 選考プロセス社内共有
- 採用合否連絡
- 選考結果通知
これらのシステムを一括で管理可能で、さらに人材採用の手間やコストが大幅に改善されるシステムを指します。2020年現在、採用管理システムは50以上のサービスが展開されており、機能も多岐に渡るため、実際にどのサービスを使えば良いか、その違いを判断するのも大変です。
そこで本記事では、日本国内の採用管理システムの2大サービス、「HERP Hire」(株式会社HERP) 、「HRMOS採用管理」(株式会社ビズリーチ)をご紹介します。
HERP Hireの特徴
【主な機能概要】
・求人票作成・求人管理
・タレントプール機能
・自社サイト求人ページ作成
・パイプライン分析
・Slack連携・Slack各種通知(現在開発中)(API連携※)
・エージェントメッセージ
現場の社員が採用活動に積極的に参加するという概念、 「スクラム採用※」の効率化を目指して開発された採用管理システム(ATS)がHERP Hireです。10社以上の連携求人媒体からの情報を一元管理できます。それに加えて連携求人媒体以外からの応募(自社求人ページやエージェントなど)も一元化でき、採用活動に集中できます。
また、人材発掘の手段の一つ、社員紹介(リファラル採用※)を採用している企業に特におすすめなのがHERP Hireです。自社の求人を社員間で共有して、社員紹介の受付が円滑に行える機能を備えているからです。そして専用の「社員紹介フォーム」から紹介するとHERP Hireに自動で連携され、誰がいつどのような人材を紹介したかなどの情報を履歴として一元管理できます。
そしてslack・chatworkとの連携により、採用活動の状況をリアルタイムで社内共有できます。さらに応募媒体ごとに採用実績等のデータを取ることで、より戦略性の高い採用活動を行うことができます。
HRMOS(ハーモス)採用管理の特徴
【主な機能概要】
・求人票作成・求人管理
・タレントプール機能
・ダッシュボード
・レポート機能
・柔軟な権限設定
・求人媒体との連携
数ある採用管理システム(ATS)の中でも、機能数の充実度はトップレベルのHERMOS(ハーモス)採用管理。採用活動にかかるコストを抑えることを念頭に開発されました。複数の求人媒体からの応募を一元化できることはもちろん、人材紹介会社ごとの選考通過率や実績をデータとして運用可能で、従来よりもはるかに緻密で精度の高い採用活動の手助けとなります。
また、HRMOS採用管理を運営している株式会社ビズリーチは、「キャリトレ」「ビズリーチ」など多数の利用者を擁している採用媒体の運営も行っており、採用活動全般に於いて豊富なノウハウがあります。
そしてHRMOS採用管理の大きな特長となっているのが、優れた操作性です。「グッドデザイン賞」の受賞歴もあるUI・UXは業務効率を大幅に向上してくれるでしょう。
API連携(補足)
※API(アプリケーション プログラム インターフェイス)とは、利用しているシステムと他社のシステムを連携したり、外部サービスから一部機能を呼び出したりすることです。(例:Googleカレンダーと連携、LINEとの連携で応募者と面接調整)例えば、面接調整をメールで行うとタイムラグが生まれてしまいますが、LINEと連携することでタイムリーに候補者とコンタクトが取れます。
スクラム採用(補足)
※スクラム採用とは、人事担当者だけでなく現場の社員が採用活動に積極的にコミットする採用活動のことです。採用方法が多様化している現在、企業全体で採用意識を高く持つことで優秀な人材を確保できるという考え方で、社員が知人を自社に紹介する「リファラル採用」もスクラム採用に含まれます。
リファラル(リファーラル)採用(補足)
※リファラル採用とは、社員の知人・友人を自社に紹介してもらう採用方法のことです。既に応募者の人柄や能力のレベルを知っている人物からの紹介であるため、入社後のミスマッチが起こりにくく、採用にかかる費用も抑えられるメリットがあります。アメリカでは直近の10年間で、採用方法の主流となっています。採用ターゲットの割合は中途採用が多いですが、近年では新卒採用やアルバイト・パートもリファラル採用で決めるケースが増加しています。
機能一覧比較表
「HERP Hire」と「HRMOS(ハーモス)採用管理」の機能を比較してみると 、それほど大きな違いはありません。求人票の作成機能や、選考管理の機能など、採用管理システム(ATS)としての基本機能はどちらも充実しています。HRRP hire、HRMOS(ハーモス)採用管理ともにスクラム採用に適しており、HRMOS採用管理はスクラム採用の中でも社員紹介(リファラル採用)に重きを置いている印象を受けます。
価格比較
HERP Hire
プランと価格:採用規模などによって決定。詳細はこちらから。
HRMOS(ハーモス)採用管理
プランと価格:採用規模などによって決定。詳細はこちらから。
「HERP Hire」「HRMOS採用管理」両社ともに、採用の規模や適用プランによって費用が変わります。ですので、かかる費用の比較をされる際には、無料の見積もりをご活用の上、相見積もりを取られることをおすすめします。
採用管理システム(ATS)を選ぶ際のポイント
採用管理システム(ATS)には様々なタイプのものが存在します。求人ページの作成から内定後のフォローまで一貫して管理できるオールインワンタイプのものや、応募者情報の管理や分析に特化したもの、SNSとの連携を強化して現代人の日常に違和感なく溶け込むよう工夫されたもの、動画を用いた採用形式など個性的な特徴を強く押し出すものなどです。さらに完全に無料で利用できるサービスもあれば、月額で数十万円かかるサービスもあります。他にも契約してからすぐに使えるものもあれば、数週間待たなければならないものもあり、スケジュールのすり合わせが必要なこともあります。
現在巷にある50以上の採用管理システムから自社に合うものを選定するのはなかなかに大変なことと思います。そこでおすすめしたいATSの選定方法ですが、まずはATSが対象としているターゲットで絞り込むことです。採用管理システムは、新卒採用/中途採用/アルバート・パート採用のそれぞれのターゲットに特化しているサービスがあり、自社の採用ターゲットと合わないATSは除外できます。次に自社の採用方法と適合しないATSも除外します。例えば、対面形式の説明会から始まる採用活動を行うことが決まっている場合は、動画配信に特化した採用管理システムを使用する理由はありません。
このように、ターゲットと採用方法から採用管理システムを絞り込み、最後に料金と機能のバランスを見ながら決められることをおすすめします。採用管理システムごとに機能の違いや特色を比較していくと、自社には必要の無い機能ばかりであったり、逆に、完全無料のサービスで一見お得に見えても、必要な機能が実装されていないケースもあります。
採用管理システムの選定は、企業にとっても大きな決断の一つです。採用管理システムの運営企業は、導入者が事前に疑問点などを解消できるようお問い合わせが無料の場合がほとんどですので、有効にご活用ください。
まとめ
今回は、人気の採用管理システム(ATS)2社、「HERP Hire」と「HRMOS採用管理」の比較を解説致しました。
各サービスの特徴や費用を比較し、自社にあった採用計画、採用管理システム導入を検討されることをおススメします。
別記事:採用管理システム徹底比較!「MOCHICA(モチカ)」対「リクナビHRTech 採用管理」
別記事:採用管理システム徹底比較!「Hirehub(エン・ジャパン株式会社)」対「採用一括かんりくん(株式会社Roots)」
別記事:採用管理システム徹底比較!「MyRefer(株式会社MyRefer)」対「GLOVER Refer(株式会社リクルートキャリア)」
別記事:採用管理システム徹底比較!「HR PRIME(Micoworks株式会社)」対「LePMOS(株式会社ヒューマンセントリックス)」