日本にある国籍別の「外国人コミュニティ」をご存じでしょうか。今回は技能実習生の受入れで労働者人数が増加しているベトナム人のコミュニティを紹介します。
海外駐在経験がある方ならお分かりのとおり、私たち日本人のコミュニティも、海外では各国に存在しており、様々な共通点（同郷、大学、趣味など・・）をきっかけに集まる機会を作っています。
外国人を雇用されている日本企業の方の多くは、仕事のみならず、プライベートでも外国人社員と交流を深めていらっしゃる方もいると思いますが、やはり母国語でコミュニケーションが取れる環境は外国人社員にとって良いリフレッシュの機会となります。
しかしながら、彼ら外国人社員にとっては、同じ国籍の人との交流も大きな心の安らぎになることは間違いありません。日本で作られている外国人の国籍・地域別のコミュニティへ導いてあげることも、雇用者の重要なケアの一つと言えます。
この記事を通して、雇用する外国人社員のケアについて考えるきっかけになれば幸いです。
ベトナム人コミュニティ
そもそも日本にはベトナム人が何人在留しているかご存じでしょうか。
法務省出入国管理局庁によると、2019年6月現在で、 37万1755人 の在留ベトナム人が日本にいることがわかっています。これは国籍別でもみても、中国、韓国に続いて3番目に多い人数です。
日本には「ベトナム人村」と呼ばれる、ベトナム人が多く集まる地域が全国に５つ挙げられます。
１．東京都豊島区
２．千葉県松戸市
３．神奈川県横浜市いちょう団地（大和市）
４．大阪府八尾市
５．兵庫県神戸市
近隣の方は、こうした地域でのコミュニティを一緒に探してあげると、あなた自身にも新たな発見があるかもしれません。（こうしたエリアにはベトナム料理店があります。）
SNSによるコミュニティ
ベトナムはまだまだ「発展途上国」の位置づけでありながら、その経済成長はめまぐるしく、都心部に限らず地方の農村地域でも、だれもがスマートフォンを所有しており、さらには2台、3台持ちという人も多くいます。
スマートフォン保有率の高さに比例し、SNSの利用者も多く存在します。世界的に有名なFacebook（フェイスブック：ベトナムでは「フェイブッ」と発音します。）は利用者6000万人を超えていると言われています。
平均年齢が30才前後のベトナムでは、SNSを利用することが、日常生活の一部となっており、SNSを利用したコミュニティ活動も盛んです。
ベトナム人向けFacebookグループ
おそらく受入れ企業が教えるまでもなく、雇用するベトナム人スタッフは、これらのグループコミュニティを事前に知っているはずです。
しかしながら、どのようなサイトが存在し、在日ベトナム人がどのようなアクティビティに興味を持っているか知ることは雇用者側のメリットとなりうるはずです。
Sugoi（スゴイ）
日本に関する情報配信をメインとするコミュニティグループで、フォロワーは60万人超。
i-Senpai（イーセンパイ）
日本に関する情報配信、ベトナム人同士のSNS上の交流も盛んなコミュニティグループ。フォロワー13万人超。
日本語学校・大学同窓会
留学経験のあるベトナム人社員であれば、大学コミュニティ毎の集まりも行われていますので、そうしたものに参加すると良いでしょう。
各大学や、日本語学校のFacebookコミュニティは必ずありますので、そうした集まりを見つけることは簡単です。
つまりは、ベトナム人コミュニティへの参加においては、Facebookアカウントが欠かせないものですので、これを機に、雇用する企業のみなさんの中でFacebookを利用したことが無い方も、利用してみることをおススメします。
前述の”Sugoi” や “i-Senpai” など、ベトナム系Facebookページをフォローすれば、ベトナム人の視点からみた日本を知る機会になるはずです。
まとめ
この記事を通して、雇用するベトナム人社員の私生活の過ごし方、コミュニティについて考えるきっかけになれば幸いです。
また、ベトナム人社員の中には「群がりたくない」タイプの人もいるはずですので、こうしたコミュニティ参加は強制しないことも大切です。
血気盛んで、元気で、アグレッシブな印象を持たれやすいベトナム人ですが、「せっかく日本にいるんだから、ベトナム人とベタベタしたくない」と考える人も一定数います。
上記はご参考までに、ベトナム人社員の性格や様子にあわせて、気にかけるようにしてください。