私たちの働き方改革|フリーランスの働き方をわかりやすく、一から解説

私たちの働き方改革|フリーランスの働き方をわかりやすく、一から解説

現在、日本では「働き方改革」と称して働き方の多様化を推進しています。数ある働き方の一つに「フリーランス」があり、各々が持つ特技や専門性の高い技能を活かした働き方が可能である点勤務時間や勤務場所の自由度が高いなどの理由で注目されています。出生率の低下による労働人口の減少には、労働に於ける時間や場所の自由度の低さも関係していると考えられるため、フリーランスをはじめとした多様な勤務形態の活用を推奨する風潮があります。

従来のフリーランスのイメージといえば営業活動を行って人脈を広げ、直接業務を請け負うというものでしたが、現在はインターネットの普及とともに多数の仲介サービスが登場しており、フリーランス案件の探し方は多様化、かつ以前よりもそのハードルは下がっています。

「クラウドソーシング」や「スキルシェア」「エージェント」など、フリーランスと企業(クライアント)を仲介するサービスが続々と登場しており、業務依頼する側・される側、どちらにとっても契約先探しの手段は劇的に変化し、選択の幅が広がっています。

しかし、会社員とフリーランスでは様々な点で勝手が異なる部分が多いのもまた事実。「自由な働き方」を可能にすると言われているフリーランスですが、その実態はいかがなものなのでしょうか。今回は、フリーランスに関する基本的な知識と働き方について詳しく解説いたします

そもそもフリーランスとは

フリーランスは、会社員のように企業と雇用契約を結ばず、独立してクライアントと契約する働き方を指します。業種ではプログラマ、ライター、デザイナーなど高い専門性が要求されるものに案件が集中している印象があります。

フリーランスはプロジェクトごとに契約を結んだり、3カ月や6カ月の短期間で契約したり、あるいはもっと長期間で契約を結ぶ場合もあります。重要なのは、フリーランスとは仕事を請け負う立場であり、ある意味で企業と対等の立場で仕事をもらい、労働力や能力を提供するポジションだということです。

「自由な働き方ができる」「自分の能力が活かせる」という表現で形容されることの多いフリーランスですが、これらの表現は、「企業が欲している特定の技術や能力を提供する」ということがフリーランス契約の要であることから生まれたものではないかと考えられます。

というのも、フリーランスは勤務時間の融通が利きやすかったり専門外の雑務などを行わなくても良い場合が多く、なぜそのような働き方が可能かというと、クライアントはあくまでもフリーランスが持つ技術や能力に対して契約をしており、クライアントからすれば「私たちが望んでいる水準の仕事をしてくれればそれに対しての対価として報酬を払う」ためです。ですのでクライアントに望まれる水準の成果が出せなかったり、納期に間に合わなかったなどの理由でフリーランス(業務委託)契約を打ち切られることも十分に考えられます。

個人事業主と法人

フリーランスと検索するとほぼ必ず出てくる「個人事業主」というワード。フリーランスと個人事業主は混同して用いられることが多いですが、果たして全く同じものを表しているのでしょうか?

フリーランスは税務上、2つの所得区分に分類されます。それが個人事業主法人です。フリーランスのうち個人事業主は、その名の通り個人で事業を行う人を指します。個人の所得として売り上げの申告を行います。しかし他方で、フリーランスとして法人を設立することも可能です。その場合は法人の所得として売り上げを申告します。個人事業主が、売り上げの増加にともなって法人を設立するというケースはよくあります。

つまりフリーランスの中に個人事業主と法人2種類の所得区分があるわけです。ですので「個人事業主でフリーランス」も「法人でフリーランス」も、どちらも正しい言い回しとなります。

「フリーランス」は働き方の区分、「個人事業主」「法人」は税務所得上の区分ということですね。

次世代採用ナビにて作成

フリーランスが仕事を得る経路

フリーランスが仕事を得る経路はいくつかあります。代表的なものをご紹介します。

人脈

既に持っているコネクションから契約先を探し、仕事を直接もらう方法です。以前の職場の同僚や趣味仲間などから業務依頼される場合が多いようです。性格や能力値を知っている知人からの紹介なのでトラブルが少なめに抑えられそうです。

SNSやブログ

こちらはWEB上の人脈と言っても良いでしょう。twitterfacebookなどのSNSや、ブログ経由でつながったフォロワーから業務依頼されるケースです。デザインやWEB開発など、ポートフォリオ(成果物)をネット上で発信すると仕事に繋がる可能性が上がります。

エージェント

フリーランス用のエージェントは、近年利用者が増加しているサービスす。フリーランスを求める企業とフリーランスの間に入り、契約の仲介をしてくれます。今までフリーランスは営業力を身に着けなければ生き残れないと言われてきましたが、エージェントの登場により、能力があれば営業しなくても仕事を得ることができるようになりました。

代表的なフリーランス用エージェント:レバテックフリーランスギークスジョブフォスターフリーランスなど

クラウドソーシング

クラウドソーシングもまた、近年爆発的に需要を伸ばしているサービスです。クライアントとフリーランスの仲介という点ではエージェントと同じですが、クラウドソーシングの場合は仕事探し~報酬受け取りまでを全てネット上で行います。単発の低単価案件が多く、副業としての利用者が多い印象です。

代表的なクラウドソーシング:クラウドワークスランサーズジョブハブなど

スキルシェア

スキルシェアは、自分が持っている能力や技術を売り出すサービスです例えば「写真をうまく撮ります」や「絵が描けます」など、思いつくものなら何でも値段を付けて販売可能。クラウドソーシングはクライアントがスキルの売り手を募集する形ですが、スキルシェアはその反対。技能の売り手が買い手を募集する形態となります。ちょうどフリーマーケットの売り手側のようなイメージです。このスキルシェアは、技術の売り手が仕事内容や価格を決められ、既に持っている能力を販売できるため、提供側としては非常に働きやすく自由度が高いと評判です。

代表的なスキルシェアサービス:ココナラタイムチケットスキルクラウドなど

フリーランスのメリットとデメリット

自由な働き方を実現できるフリーランスですが、いい面ばかりとも言い切れません。ここにメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

働く時間と場所が自由

フリーランス最大のメリットと言えば、働く場所や勤務時間が自由である点でしょう。特に契約内容が成果物の納品の場合、納期に間に合ってさえいれば働く時間や場所に拘束される必要はありません。趣味の時間を確保したり、家族の看病や介護に時間を割くなど時間の過ごし方を自分の意志で決定しやすい働き方です。また、フルリモートの場合は勤務場所の制限が無く、PCとWi-Fiさえ準備すれば自宅や旅先でも就業可能な案件も数多く存在します。

高給案件が多い

派遣のように中間マージンを取られることが無く、クライアントとの直接交渉で給与が決まるため比較的高給になる可能性が高いです。さらに、所持している技能の水準によっても単価が大きく上下するため、スキルアップが単価の上昇につながりやすいのもまたフリーランスの働き方の特徴です。自身の能力に応じて単価が上がることに喜びを見出せる方向けの働き方と言えます。

※フリーランス向けのエージェントを利用した場合は、基本的に中間マージンがかかります。マージン率は仲介会社により様々です。

業務にかかった費用を経費として計上できる

税金の処理などを自分で行わなければならないフリーランスですが、メリットとして、仕事で出ていったお金を経費として計上できることが挙げられます。出張費や接待交際費・備品にかかったお金など、多くの費用を経費で落とせます。領収書やレシートをしっかりと保存しておく必要がありますが、細かく管理しておくことで節税に繋がります。ただし、業務と無関係と思われるものまで経費として申請すると、脱税を疑われる場合もあるので注意が必要です。

デメリット

予定や体調など、自己管理が必要

フリーランスは一般的に複数の案件を平行して行う場合が多いとされています。そのような場合、各案件の納期に間に合わせるために、綿密な予定調整を行う必要があるでしょう。また、予定通りに業務を遂行するためには体調管理も欠かせません。自己管理をしっかり行わなければ、不測の事態が発生した際にクライアントからの信頼を失い、契約が切られてしまう可能性もあります。案件が途切れないようにするために、そのような事態は避けなければいけません。他人から与えられるルールが少ない分、自分自身で働き方や生活のルールを決めて守れる人でなければ、フリーランスとして長く活躍することは難しいかもしれません。

税金などの処理業務を自分で行う必要がある

会社員の場合、税金や保険料・年金などはあらかじめ給料から引かれた状態で振り込まれます。そのため、普段あまり意識することもありません。しかしフリーランスの場合、全て自分の手で払い込みなどの処理を行わなければいけません。確定申告や年末調整も役所に赴いて自分で手続きを行います

常に不安が付きまとう

会社員の場合、現ポスト・部署で失敗したとしても簡単に解雇されることはまずありません。会社員は労働協約と労働基準法によって守られた存在だからです。しかしフリーランスの場合は違います。クライアントが求める成果を納期に間に合わせて提示できなければ、簡単に契約を解除されても文句は言えない立場なのです。それに加えて、長い間パートナーシップを結んでうまくいっていたはずのクライアントから、突然契約終了の勧告を受ける場合も考えられます。ですので、複数の案件を保持し、保険をかけながら動くフリーランスは多いです。経済的に不安定な状況は精神的にも大きなプレッシャーとなり、パフォーマンスにも悪影響が出る可能性があります。

クレジットカード・不動産の審査が通りづらい

フリーランスは社会的に見て、収入が不安定な存在と位置付けられている節があります。それもあって、クレジットカードや不動産契約の審査が通りづらくなります。月々の収入が比較的高給で安定している場合などは審査をパスすることもあるようですが、基本的に通らないと思っておくべきです。フリーランスになる前にクレジットカードの申請や更新を行い、不動産契約に関しても現状で行える申請処理は済ませておくのがベターです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。多種多様な働き方の中でも特に人気を集めているフリーランスについて解説いたしました。

フリーランスは時間や場所などの自由を手にしやすい働き方の一つです。また、昔のように常に営業活動に勤しみ、クライアント探しに奔走せずとも、webサービスやエージェントを利用して簡単に契約できる時代になりました。今後フリーランスが一般的な働き方として浸透していくことはほぼ間違いないでしょう

しかし、フリーランスの「自由」なメリットはいくつかの看過できないデメリットに支えられている部分もあります。不安定な収入や将来への不安。社会的な信用度の低さなど、改善されるまでにはまだ時間がかかりそうです。税金や保険料の処理も慣れるまでは面倒に思われる方も多いでしょう。

とはいえ、自分自身のスキルに見合った収入が得られるなど、やはり魅力的な面が大きいフリーランス。長く活躍するために、何よりも重要となってくるのが「責任感」ではないでしょうか。責任を果たすことで様々なメリットを享受できる働き方がフリーランスです。フリーランスとしての案件探しは多様化しており、従来よりもはるかに敷居が下がっている状況です。じっくりと情報収集をされたうえで今後の進路についてお考え下さい。

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