地方就職を失敗しないための注意点

地方就職を失敗しないための注意点

「地方就職をしてのんびり過ごしたい」「地方は生活費が安いから生活が楽になりそう」といったように、都市部での生活を辞めて地方移住を考える方が増えています。

地方は都市部のように満員電車もありませんし、家賃や物価も都市部に比べてかなり安く抑えることができます。

山や川など自然に囲まれた中での生活は、「ストレスから解放されてのびのびとした生活が送れるようになる」、多くの方は地方就職・地方移住に対し、そうしたメリットの部分をイメージされるのではないでしょうか。

しかし、地方就職・地方移住はメリットばかりではなくデメリットもあります。中には、地方の生活に馴染めず、わずか数年で都市部に戻ってくる方も多いです。

この記事では、地方就職・地方移住をした後に後悔しないための注意点を解説していきます。現在、地方就職を検討されている方は、ぜひこれからご紹介する内容をご覧になった上で、本当に地方で生活し続けられるかの参考にしてみてください。

仕事に関する注意点

地方で生活をする上で一番先に考えなければならないのは、どうやって生活費を稼ぐかについてです。中には、都内の会社員として勤務しながらリモートワークを中心に働く人もいるかと思いますが、多くの方は移住した先で何らかの仕事に就く必要があります。

ここでは、地方就職に関するデメリット・注意点を解説します。

企業数が少ない

都内はオフィスビルや歓楽街がどこかしらにあり、人混みにあふれています。しかし、地方では政令指定都市を除けば高層のオフィスビルもありませんし、飲食店やサービス業の店舗も少ないです。

求人情報に関しても、実際に転職サイトをご覧になるとお分かりいただけますが、首都圏と比較して地方の求人件数は非常に少ないです。

そのため就職した後で、仕事を辞めたいと思っても希望に見合う転職先がないということもあります。民間企業に就職を検討する場合はなるべく長く勤める方向で考えることと、入社後に後悔しないためにも条件や職場環境は面接時にしっかりと確認するようにしましょう。

収入が減る可能性がある

都市圏と地方の平均給与額は大きく異なります。転職サービスを展開するdodaが調べた調査結果(47都道府県別/地方別平均年収情報【最新版(2019年)】)によると、関東圏の平均年収は427万円に対し、北海道・東北では368万円、北信越では381万円といったように大きな差があります。

業界・業種にもよりますが、先述したように民間企業の雇用先も少ないため、一般就職の場合は都市部に比べて収入が減ることは避けられないでしょう。

ただし家賃や生活コストが低いため、収入から固定費を引いた「可処分所得」は増える可能性があります。子どもの養育費なども考えると、出費は抑えられます。

「地方は働く先が少ない」、「収入が減る」といったデメリットをお伝えしましたが工夫によって仕事や収入を増やすことも可能です。地方の仕事選びについては、こちらの記事も併せてご覧ください。
「地方就職・転職におすすめの仕事10選」

生活に関する注意点

地方での生活に特に注意が必要なのは地域との交流です。地方に住んでいる方から見れば、都会から移住してくる人に対して「どんな人が引っ越してきたんだろう」と気になるものです。

ここでは、生活に関する注意点を紹介します。

地域社会との交流

都会では地域交流の機会があまりないかもしれません。マンションでも隣に住んでいる人とは挨拶程度の関係という方も多いようです。しかし、地方では地域の人と交流を取り合うことが大切とされる考えが根強いと言えます。

何十年もその地域に住んでいる方からすれば、見ず知らずの人が都会から移住してきたとなれば身構えてしまうものです。

そのため、住む場所を決めたら早い段階で手土産をもって挨拶に回ると良いでしょう。もちろん一度挨拶を行って終わりではなく、地域行事に積極的に参加をしたりしながら、地域住民との信頼関係の構築に努めることが大切です。

地域コミュニティが狭いほど、数年住んでも「都会から来た人」というイメージが抜けない可能性もあります。

自分達だけが良ければいい。という感覚で周囲と距離を置きながら生活をしていると、大事な情報が回ってこなかったり、嫌がらせを受けるといった問題に発展してたケースもあります。

せっかくの地方移住生活を後悔しないためにも、積極的に地域交流をしていきましょう。

自然との共存

地方に旅行に行くと、夏の夜空、秋の紅葉、冬の雪景色など四季折々の自然の豊かさに感動する方も多いでしょう。大自然に囲まれた中で、のんびりと過ごすことは普段、明かりが消えない都会で過ごす方にとっては憧れの生活に感じるかと思います。

しかし、自然との共存は決して楽ではありません。昨今では、自然災害による被害も増えています。その他にも例えば、山間地域は豪雪地帯となりやすく、冬になれば雪囲いが必要です。屋根の雪おろしや玄関前の雪かきをしなければ車すら出せなくなりますし、路面で凍結した道路の運転はかなりの神経を使います。

また、自然が多いため虫も多く発生しますので、虫が苦手は方には注意が必要でしょう。その地方に住む方にとっては当たり前の光景でも、都心から引っ越す方にとっては初めての経験となることも少なくありません。

居住する地域によって自然環境は異なりますので、興味がある地域があれば生活上大変なことについて調べておくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。地方就職・地方移住は、都会と比べてのんびりと生活できますが、逆をいえば便利ではないということです。家の近くにコンビニがありいつでも買い物ができる、飲食や娯楽施設がどこにでもあるといった面では、都会は何でもあります。

しかし地方は、都会に比べてモノやサービスは少ないですが、自然や人との繋がりによって地域経済が成り立っています。

自分にとって地方暮らしが合うかどうかは、注意点も含めて考えてみると良いでしょう。注意点を理解しながらも地方移住・地方転職に魅力を感じるようであれば、興味のある地域の情報をリサーチするところから始めてみてはいかがでしょうか。

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