近年グローバル化の進行により、仕事で外国語を使う機会が増えてきています。日頃外国語に触れる機会が少なかった人も、職場や旅行先などで外国語に触れた際にとっさに返せず困ってしまったことがあるのではないでしょうか。
企業の採用においても近年外国人採用の流れが広まってきました。バイリンガル人材が社内にいればいいものの、英語が公用語の体制はなかなか整わず、グローバル化が進まないと感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな悩みを解決する通訳翻訳アプリおよびサイトを、機能も踏まえて比較していきます。
みなさんもぜひ記事を参考に、自分に合った通訳翻訳アプリを見つけてください。
はじめに – 翻訳アプリを選ぶときに大切なこと
対応言語の数や種類
翻訳したい言語に対応しているかどうかは翻訳アプリを選ぶ際に重要な要素です。
英語や中国語など多くの人に使われている言語は、ほとんどのアプリで対応しています。しかし、世界的にあまり使用されていない言語の場合は、すぐ翻訳したいときに困らないよう事前に対応しているかのチェックをしておくことが大切です。
音声認識や読み上げ機能があるか
音声認識と読み上げ機能があれば、アプリにわざわざ文字を打ち込むことなくスムーズに翻訳でき、コミュニケーションが円滑になります。
基本的な使用方法は、まず翻訳したい言語を設定し、日本語で音声入力します。すると、翻訳先の言語でその内容が読み上げられます。読み上げ機能は翻訳結果を正しい発音で相手に伝えられるため、発音に自信がない方でも安心です。
オフラインでも翻訳できるか
オフラインで翻訳できるかどうかも重要な要素になってきます。
地下で電波が届かないときや、飛行機内でネットに繋げないときなどにオフライン翻訳機能があると便利です。
通訳翻訳アプリ5選&便利なウェブサイトの紹介
以下では、各通訳翻訳アプリで使用できる機能やそのメリットについて説明していきます。
便宜上、テキスト入力翻訳などの何度も出てくる機能に関しては、説明を1回のみとし、2回目以降は説明を省略しています。
Google翻訳(Google)
出典:Chromeウェブストア
Google翻訳は、すべて無料で使えて、多くの便利な機能と対応言語を持ったアプリです。
使用可能な機能と、それぞれの対応言語数は、以下の通りです。
- テキスト入力
Google翻訳では、テキストを入力するとアプリが自動で即座に翻訳先の言語に翻訳してくれるため、「翻訳」ボタンなどをタップする必要がありません。108言語に対応しています。 - オフライン翻訳
オフライン翻訳ファイルをダウンロードすることで、オフラインでの翻訳が可能になります。オフラインに対応しているのはテキスト翻訳のみですので、ご注意ください。59言語に対応しています。 - リアルタイムカメラ翻訳
こちらもオフライン翻訳ファイルのダウンロードが必要ですが、カメラを使ってリアルタイム翻訳が可能です。読み方がわからない言語に出くわしたときなども、この機能を使えばすぐに解決できます。94言語に対応しています。 - 写真を翻訳
写真を撮影、またはインポートして、書かれている文字を翻訳できます。90言語に対応しています。 - 会話をリアルタイム翻訳
Google翻訳には音声認識、読み上げ機能が搭載されているため、会話しながらリアルタイムでの翻訳が可能です。71言語に対応しています。 - 手書き入力
手書きで文字を入力し、翻訳できます。こちらも読み方がわからない文字に出くわしたときに有用な機能です。96言語に対応しています。 - フレーズ集
翻訳した言葉やフレーズを保存できます。よく使うフレーズなどを保存しておけば入力の手間が省けるうえに、語学学習にも応用できます。すべての言語に対応しています。
Microsoft翻訳(Microsoft)
出典:App Store
Microsoft翻訳はすべて無料で利用でき、多くの機能と対応言語を持ったアプリです。重要なフレーズを発音ガイド付きで学べるフレーズブックが印象的で、言語学習にも適しています。
主な機能は以下の通りです。すべての機能が70以上の言語に対応しています。
- テキスト翻訳
- 写真、スクリーンショット翻訳
- 分割画面モード
2人の会話を翻訳するとき、分割画面モードが有効です。交互に交換しながら音声を入力、会話していくことで、会話のずれを未然に防げます。 - 会話翻訳機能
複数の言語間で会話を成立させられます。最大100人までの会話を翻訳できるので、母国語がそれぞれ異なる人との会話でも安心です。 - フレーズブック
Microsoft翻訳には、挨拶や食事、緊急時などに使えるフレーズをより正確に伝えるためのフレーズブックが搭載されています。発音ガイドも付いているため、旅先で非常に役立つほか、言語学習にも活用できます。 - ブラウザ拡張機能
ブラウザ拡張機能を使用してSafari上のWebサイトを翻訳できます。Safariブラウザ限定の機能で、Webサイト上の文章をコピー、ペーストする手間が省けます。 - ピン留め機能
頻繁に使うフレーズをピン留めして保存できます。こちらもフレーズブックと同様、言語学習に有用な機能です。
Papago翻訳(NAVER)
出典:Papago翻訳
Papago翻訳はすべて無料で使用でき、かんたんな操作と見やすい画面が特徴的なアプリです。また、辞書機能が搭載されており、翻訳された結果だけでなく単語のほかの意味まで調べられます。
主な機能は以下の通りです。すべての機能が13言語に対応しています。
- テキスト翻訳
- 画像翻訳
- 音声翻訳
- オフライン翻訳(テキストのみ)
- 会話翻訳
- 手書き翻訳
- ウェブサイト翻訳
Papago翻訳では、ウェブサイトのURLを入力するだけでページの内容を自動翻訳できます。ウェブサイト上の文章をコピー&ペーストする手間が省けます。 - 辞書機能
辞書情報を提供してくれるため、翻訳結果だけでなく、単語のほかの意味まで調べられます。言語学習に有用な機能です。 - グローバル会話
インターネットに接続していなくても使用できる機能で、基本的な日常会話のフレーズが見られます。テキストによるオフライン翻訳とこの機能があれば、オフライン状態でも安心です。
iTranslate Voice(iTranslate)
出典:App Store
iTranslate Voiceは基本無料、App内課金ありのアプリで、リアルタイム音声翻訳に特化しています。カスタムも可能なフレーズブックを搭載しており、海外の方との会話で非常に役立つアプリです。
主な機能は以下の通りです。すべての機能が40以上の言語に対応しています。
- 音声翻訳
- フレーズブック
- トランスクリプト(文字起こし)機能
音声会話を文字に起こして、エクスポート、コピー、シェアできます。海外の方との実際の会話の流れを保存しておけるので、語学学習にも有用な機能です。 - お気に入り機能
フレーズブックをカスタムできます。自分が会話していてよく使うフレーズなどを追加でフレーズブックに登録できるため、よりスムーズな会話が期待できます。
VoiceTra(NICT)
出典:App Store
VoiceTraはすべて無料で使用でき、Papago翻訳と同じくかんたんな操作と見やすい画面が評判のアプリです。また翻訳時に、翻訳結果をもう一度、もとの言語に翻訳しなおした「逆翻訳結果」が表示されるため、結果が正しいかどうか確認できる点が特徴的です。
主な機能は以下の通りです。すべての機能が31言語に対応しています。
- 音声翻訳
翻訳方向を瞬時に切り替えられるため、海外の方との会話でも非常に役立ちます。 - 読み上げ機能
- テキスト翻訳
DeepL翻訳(DeepL GmbH)
出典:DeepL翻訳
DeepLはスマートフォンではウェブサイトのみでの利用となりますが、高い翻訳精度が評判の翻訳ツールです。基本無料で月額サービスがあります。
主な機能は以下の通りです。11言語に対応しています。
- テキスト翻訳
- 読み上げ機能(※音声認識機能はなし)
まとめ|各アプリの比較
紹介したアプリ、サイトの機能を比較すると、上の表のようになります。
機能と対応言語の多さや、どの機能に特化しているか、翻訳の精度が高いかなど、さまざまな要素から実際に使う通訳翻訳アプリが決まっていきます。
いかがでしたか。今回は旅先や職場で使える通訳翻訳アプリを比較しながらご紹介しました。上の紹介や表を通して、自分に合った通訳翻訳アプリが見つかれば幸いです。
次世代採用ナビでは、さまざまな企業の働き方改革や地方就職、アフターコロナでの採用など、多くの記事を発信していますので、興味がありましたらぜひご一読ください。
【おすすめ記事】
花王グループの働き方改革|社員一人ひとりに合ったワークライフバランスを徹底解説
【地方求人の探し方】地方就職におすすめの転職活動方法6選!
アフターコロナの採用計画|中小企業・個人事業主の人材採用戦略
【さいごに】
本記事に掲載されているアプリの情報は2021年3月時点のものです。今後、対応言語数や無料サービスなどが変化する場合がございます。