「テレワーク」という言葉は、最近テレビや新聞でよく耳にします。新型コロナウイルス蔓延に伴い、感染拡大を抑えるため私たちは新しい働き方を余儀なくされました。
大手航空会社、全日本空輸は事務職を中心に10月から通勤定期代を廃止し、テレワークなどの在宅勤務を促しています。
今回は「長時間労働」「激務」「体育会系」などのイメージを持ちやすい広告代理店をテーマに、
博報堂社の「働き方改革2020」を解説したいと思います。
まず博報堂とは?
博報堂といえば、電通とならび日本の広告業界を牛耳る大手広告代理店です。
―博報堂基本情報-
会社名 株式会社 博報堂
創業 1895年(明治28年)10月6日(設立:1924年2月11日)
資本金 358億48百万円
売上高 1兆97億83百万(2019年4月~2020年3月期、連結ベース)
社員数 3,870名(2020年4月1日現在・契約社員含む)
代表取締役社長 水島正幸 氏
本社所在地 〒107-6322 東京都港区赤坂5丁目3番1号 赤坂Bizタワー
博報堂では、
消費者を生活者として捉え、新しい価値を生み出そうとする「生活者発想」と、クライアントの責任あるパートナーとなる「パートナー主義」を掲げ、クリエイティブを生み出し未来を開発しています。
「正解より別解」という企業広告のキャッチコピーが有名ですね。
働き方改革のきっかけ?
全国の企業の働き方の先駆けになったのは、政府が近年新たに行った「働き方改革」です。「働き方改革」は大きく分けて ①長時間労働の規制 ②非正規雇用の待遇差改善 ③柔軟な働き方のできる環境づくり の三つで構成されます。
2018年6月29日に「働き方改革法案」が成立し、大手企業では早くも2019年4月から施行されました。それらに基づき、博報堂では以下の新しいルールとマナーが設けられました。
ルールは守らなければ罰則が与えられるもので、マナーは守るべきだが特に罰則が与えられているものではないものを意味しますが、
具体的にはどう使い分けられているのでしょうか。
博報堂の新しいルール
「プラ休」
月に少なくとも1日、平日に有給休暇を取らなければいけないというルールです。
目的:生活者発想を実現し、自分のプライベート時間や仕事にプラスを生み出すため
「インターバル11」
業務終了から業務開始まで11時間以上空け、それを11日以上確保しなければいけないというルールです。
目的:休養をしっかりとり、クリエイティビティを十分に発揮するため
博報堂の新しいマナー
「スラッシュ7」
社内の会議や打ち合わせは午後7時までにしようというマナーです。
目的:個人でアイディアを考える時間を十分に確保するため
「サイレント10」
基本的に平日午後10時以降や土日には不要不急の連絡は控えようというマナーです。
目的:心身的な負担を減らすため。
健康経営
さらに博報堂は上の取り組みに加え、健康的な経営を目指すため、以下のような社員の健康をサポートしています。
- 健康診断などの促進
- 健康サポートセンター
- からだCHANT!プロジェクト
健康診断などの促進
定期健診の受診や人間ドッグの受診を促し、健康を促進しています。その結果、健康診断の受診率は100%、人間ドックの受診率も80%を超えます。
健康サポートセンター
一般内科や歯科などの診療所を健康に関する相談ができる。
からだCHANT!プロジェクト
健康リテラシー向上のためのセミナーやヨガ教室等のイベント、健康情報を発信する2017年に設立された新設機関。
その結果、博報堂は、経済産業省と日本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法人2019(ホワイト500)」に認定されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
身体だけでなく心の健康を大切にし、「粒ぞろいより粒ちがい」な人材を大切にする博報堂の社風は、今の時代にフィットする会社といえるでしょう。