ZOZOの働き方改革、「常識にとらわれない、働き手の幸福の実現」を徹底解説

ZOZOの働き方改革、「常識にとらわれない、働き手の幸福の実現」を徹底解説

昨今、 近年の様々な企業で行われている働き方改革について、その成功事例、失敗事例ともに広く共有されるようになってきました。 そのような他社の事例から学べることは多くあります。

今回は、常識にとらわれない発想とイノベーションで、国内アパレルECサイト「ZOZOTOWN」の展開で有名な、株式会社ZOZO(旧スタートトゥデイ)についてご紹介します。ZOZO社では、福利厚生でユニークな制度を取り入れており、社員の健康やワークライフバランスの実現に向けた働き方の支援を行っています。

中でも、世間をあっと驚かせた制度が短時間労働制「ろくじろう」です。当時は働き方改革が呼びかけられる数年も前のことでした。このように、「常に新しいチャレンジをし続ける企業の働き方改革」の事例として、株式会社ZOZOの働き方改革事例とその特徴について徹底解説をしていきます。

ZOZOの働き方改革の概要

ZOZOTOWNはアパレルECサイトとして、国内において確固たる地位を築きました。躍進の背景は、創業者の前澤友作氏の既存の常識を打ち崩す、独自の経営スタイルによるもの大きく影響されたことが挙げられますが、そのDNAは今も尚受け継がれています。

ZOZO社は、ZOZO WORKSTYLEとして「楽しく働く-Enjoy working」をコンセプトに掲げています。
個々の特性を活かし、スタッフ一人ひとりが最大のパフォーマンスを発揮可能なオフィス環境や、技術力向上を図るための様々な制度を提供しています。

ZOZO社の福利厚生として代表的なものに、「幕張手当」というものがあります。また、働き方改革が世間で話題になる以前から6時間労働制度の「ろくじろう」の導入に取り組むなど、常に先進的に新しい試みにチャレンジをしています。

以下では、ZOZO社の働き方改革のポイントをそれぞれ解説していきます。

  • 幕張手当
  • フレックスタイム制度
  • 社内公募制度
  • FRIENDSHIP DAY
  • 部活動支援
  • 休暇制度
  • 産休、育児休暇
  • 家族時短
  • 従業員割引制度

幕張手当

ZOZO社が本社を構える、千葉県幕張の地域活性化を目的とした手当です。会社が指定するエリア内に住むスタッフに対し月5万円が支給されます。
スタッフにとっては、会社の近くに住むことで通勤時間が削減されたり、スタッフ同士の交流を持ちやすくなるというメリットがあります。現在では、全スタッフの6割(約700名)以上がこの制度を利用しています。

フレックスタイム制度

ZOZO社において、以前は「ろくじろう」と名付けられた、6時間時短労働制度があります。
短い時間でも生産性を落とさずに、効率よく仕事をする制度としてZOZO社に定着した制度となっています。
ZOZO社では、「自分で考え自分で決める」という本人の主体性を大切にしており、楽しく働くことの実現を目的として実施しています。
他社でも見られる一般的なフレックス制度とは異なり、コアタイムを部署ごとで決められることが特徴です。

これにより、各部署にあった働き方が可能になりました。

社内公募制度

ZOZO社では、新しいサービスの立ち上げや、事業拡大によりスタッフの増員が必要になった時に、該当部署が募集をかけます。

そして、その募集に対してスタッフが自由に応募が出来る制度で、応募後は課題提出や面談を経て、選考に合格することで、部署異動が決定します。
一般的な企業の多くでは、異動などを人事決定に関して、自分の意見を反映させることは出来ませんが、「自分で考え自分で決める」という主体性を大切にしているZOZO社だからこそ実現可能な働き方の例といえます。

FRIENDSHIP DAY

ZOZO社にはEFM(Employee Friendship Management)という考えがあり、「従業員同士が親友のような関係になる」ことを目標にしています。
その中で、「絆を深めるきっかけ作り」というテーマのもと、スタッフ同士が部署を越えて交流する機会としてFRIENDSHIP DAYが生まれました。

具体的な内容は、ボウリング大会、ブログリレー、プレゼント交換など様々な取り組みが行われています。

以前、前澤氏がお正月にお年玉キャンペーンを急遽実施することに決めた際も、その呼びかけに対しスタッフがすぐに集結し、無事成功を収めたというエピソードからも、普段から従業員同士の繋がりの強さが伺えます。

部活動支援制度

ZOZO社では、スポーツや趣味が共通するスタッフたちのコミュニティを公式に支援するために、部活動として認定し、活動費用を会社支給する制度を設けています。

部活動は3人1組から新設ができ、現在は野球、サッカーといった運動部から、陶芸、映画といったカルチャー系など様々な部活動があります。

就業後や、休日に集まって趣味の時間として楽しんだり、練習をして大会に臨んだりと、それぞれ目標や楽しみをもって活動をしています。

休暇制度

ZOZO社では様々な休暇制度があります。

有給休暇付与10日(最大20日)、慶弔休暇はもちろんのこと、その他に生理休暇、介護休暇、子どもの看護休暇などがあります。

様々な休暇制度を設けることで、スタッフは有給取得をし易くなります。お互いに業務の進捗を相談しながら進めていくので、特定の人だけに業務が集中し休みが取れなくなるという事態を防いでいます。

有給の使い道は、帰省や旅行、趣味など様々で、中にはスタッフ同士で休みを合わせて野外イベントに参加するといったことも行われています。

産休、育児休暇

ZOZO社では、働くパパママが働きやすい環境づくりに力を入れています。

産休・育休は産前6週間前(多胎の場合は14週間前)~子どもが満1歳を迎えるまで取得することができます。また、昨今の待機児童の問題も鑑み、保育園に入園できない場合は最大2歳までという措置もあります。

女性に限らず、男性スタッフの利用も含めて制度を活用することが可能です。

家族時短

ZOZO社では、育児や介護だけではなく、ペットや同居人などスタッフが「家族」と認識する人や動物のサポートが必要な場合には、1日最大2時間の時短利用が可能となる制度です。

時短は30分単位から利用できますので、ちょっとした小用や急遽家族にトラブルが生じた場合などはありがたい制度と言えるのではないでしうか。

従業員割引制度

ZOZOTOWNでの買い物の際に従業員割引制度を活用できます。
割引率は非公開とされていますが、制度を使うことでスタッフ自身がさらにファッションを楽しみ、さらにZOZOTOWNのサービスに対し気づきを得ることを目的としています。

スタッフはサービスの作り手であると同時に、利用者という視点を持ち続けることで、より使い勝手が良いサービスの改善が日々行われています。

まとめ

今回は、株式会社ZOZOの働き方改革をご紹介、解説しました。
働き方改革は、国から推奨されているからやるのではなく、スタッフが働きやすい環境を整えることで、スタッフの自発的な行動を促し、パフォーマンスの最大化と売上・利益の向上が実現します。

ZOZO社の取り組みは、まさに好例と言えるのではないでしょうか。

参考資料:
株式会社ZOZO公式サイト

次世代採用ナビではこれまでもさまざまな企業の働き方改革についてご紹介してきました。以下も併せてご参照頂ければ幸いです。

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